「お部屋にお花を飾りたいけど、お手入れが大変そう…」
「ハンドメイドで、おしゃれなインテリア小物を作ってみたい」
そんな風に思ったことはありませんか?ドライフラワーは、生花とは違うアンティークな風合いと、長く楽しめる手軽さから、今とても人気があります。
でも、いざドライフラワーを作ろうと思っても、「どんなお花を選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。実は、ドライフラワーには向いている花とそうでない花があり、最初の花材選びが、きれいに仕上げるためのもっとも重要なステップです。
この記事では、ドライフラワー作りに初めて挑戦する方のために、失敗しないドライフラワーに向いている花の条件から、初心者でも扱いやすい定番の花材、そして実際に選ぶときの具体的なポイントまで、分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたもきっとお気に入りの花材を見つけて、素敵なドライフラワー作りを始められますよ。
ドライフラワーに向いている花の条件
すべての生花がきれいなドライフラワーになるわけではありません。きれいに、そして長持ちする花材には、共通するいくつかの条件があります。まずはこの3つの条件を覚えておきましょう。
水分の含有量が少ない
水分の多い花は乾燥に時間がかかり、その間にカビが発生したり腐敗したりするリスクが高くなります。そのため花から水分を抜いて乾燥させるのがドライフラワー作りの基本です。
もともと花びらや茎に含まれる水分が少ない花は、乾燥しやすく、形や色が変わりにくいため、ドライフラワーに非常に向いています。スターチスやかすみ草などが代表的です。
茎が硬くしっかりしている
乾燥させる過程で、花を吊るしておくことがよくあります。このとき、茎が柔らかいと、水分が抜けると共に曲がってしまったり、折れてしまったりすることがあります。
茎が木質化していたり、繊維質で硬い花材を選ぶと、乾燥後も美しいシルエットを維持できます。茎の太さも重要で、細すぎると重さに耐えられずに垂れ下がってしまうことがあります。手で触ってみて、適度な硬さと太さがある茎を持つ花材を選びましょう。
バラやユーカリのように、茎が硬く丈夫な花は、乾燥中もきれいな形を保ちやすいのが特徴です。
花や葉が落ちにくい
乾燥が進むと、花びらや葉がパラパラと落ちやすくなる植物もあります。せっかくきれいに乾燥できても、飾っている間に散ってしまっては悲しいですよね。花びらがしっかりと花托についていて、軽く触っても落ちない花を選ぶことが大切です。また、葉も茎にしっかりと付いているものを選びましょう。
千日紅のように、もともと花や葉が落ちにくい性質の花材を選ぶと、完成後も長く美しい状態を楽しめますよ。
定番の花材10選

ここでは、ドライフラワー初心者の方でも扱いやすく、おしゃれに仕上がる人気の定番花材を10種類ご紹介します。まずはこのなかから、お好みのものを選んで挑戦してみるのがおすすめです。
バラ
ドライフラワーの王道ともいえるバラ。生花の華やかさとは一味違う、アンティークでシックな雰囲気が魅力です。色の種類が豊富なので、さまざまな表情を楽しめます。つぼみの状態でドライにすると、コロンとした可愛らしい形に仕上がります。
ユーカリ
独特の丸い葉や細長い葉の形がおしゃれで、スワッグやリースのグリーンとして大活躍します。爽やかな香りも人気の理由の一つです。どんな花とも相性が良く、束ねるだけでナチュラルな雰囲気になります。
スターチス
「ドライフラワーの入門編」と言われるほど、初心者にとって最も扱いやすい花の一つです。もともとカサカサとした質感で水分が非常に少ないため、吊るしておくだけで驚くほど簡単に、そして鮮やかな色を残したままドライフラワーになります。
ミモザ
春の訪れを感じさせる、黄色く小さなポンポン状の花がとても可愛らしいミモザ。リースやスワッグの材料として絶大な人気を誇ります。鮮やかな黄色は、お部屋をパッと明るくしてくれますよ。
ラベンダー
美しい紫色と、リラックス効果のある豊かな香りが最大の魅力です。見た目だけでなく香りも長く楽しめるため、ポプリやサシェ(香り袋)にするのもおすすめです。細長いシルエットは、スワッグのアクセントにもなります。
かすみ草
小さくて可憐な白い花が、どんな花材も引き立ててくれる名脇役です。ボリュームを出すのに便利で、メインの花に添えるだけで、ふんわりと優しい雰囲気になります。もちろん、かすみ草だけで束ねても、清楚で素敵なスワッグが作れます。
千日紅
丸い形と鮮やかな色が特徴の千日紅。名前の通り、色が褪せにくく、長く楽しめるのが嬉しいポイントです。花びらが落ちにくく非常に丈夫なので、アクセサリーなどの細かいハンドメイド作品にも使いやすい花材です。
クラスペディア
「ゴールドスティック」や「ドラムスティック」とも呼ばれる、黄色いボール状のユニークな形が目を引きます。作品に加えるだけで、ポップでモダンなアクセントになります。茎も丈夫で、初心者でも扱いやすい花材です。
コットンフラワー
本物の綿(わた)からできているコットンフラワー。ふわふわとした温かみのある質感が、特に冬のインテリアにぴったりです。枝ものなので、そのまま花瓶に飾るだけでも絵になります。
ラグラス
「ウサギのしっぽ」という可愛らしい名前でも知られています。猫じゃらしのような、ふわふわとした柔らかな穂が特徴です。ナチュラルで優しい雰囲気を演出したいときに欠かせない花材です。
初心者が選ぶときのポイント

ドライフラワーに向いている花材が分かったら、次はお店で実際に選んでみましょう。きれいなドライフラワーに仕上げるためには、元の生花の状態がとても大切です。購入する際に、以下のポイントをチェックしてみてください。
新鮮で傷や変色がないか確認
ドライフラワーにするからといって、古くなった花を選ぶのは避けましょう。できるだけ入荷したばかりの新鮮な花を選ぶのが、きれいに仕上げる一番のコツです。花びらや葉に傷、シミ、変色がないかしっかりと確認してください。
花の開き具合は満開直前を選ぶ
満開に咲き誇った花はとても美しいですが、ドライフラワーにすると花びらが散りやすくなることがあります。おすすめは、少し咲きかけの状態から満開になる直前の花です。このタイミングで乾燥を始めると、完成したときにちょうど良い花の開き具合になります。
まずは少量から購入して試す
最初からたくさんの種類の花を買うと、管理が大変になることもあります。まずはこの記事で紹介した定番の花材の中から、気になるものを2〜3種類、少量ずつ購入して試してみるのがおすすめです。実際に作ってみることで、自分の好みや扱いやすい花材が分かってきますよ。
まとめ|花材選びが仕上がりを左右する
素敵なドライフラワーを作るための第一歩は、作品の仕上がりを大きく左右する「花材選び」にあります。
今回ご紹介した「ドライフラワーに向いている花の3つの条件」を参考に、まずは「初心者向けの定番花材」の中からお気に入りのものを選んでみてください。そして、お店で花を選ぶときには「失敗しない選び方のポイント」を思い出していただければ、きっと初めてでも美しいドライフラワーを作ることができるはずです。
ぜひ、あなただけの素敵な花材を見つけて、ドライフラワーのある暮らしを楽しんでくださいね。


コメント